1-1. 死亡後に必要な手続き一覧|届出・年金・保険・公共料金の確認
ご家族が亡くなられた後は、葬儀の準備と並行して、役所、年金、健康保険、公共料金など、さまざまな手続きが必要になります。
相続手続きというと、預貯金や不動産の名義変更、遺産分割協議などを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、その前段階として、亡くなられた方の生活関係を整理する手続きも多くあります。
この記事では、ご家族が亡くなられた後に確認すべき主な手続きを、届出、年金、保険、公共料金などの項目に分けて解説します。
1. 死亡届と火葬許可の手続き
死亡後、まず必要になるのが死亡届の提出です。
死亡届は、原則として死亡の事実を知った日から7日以内に提出します。提出先は、亡くなられた方の死亡地、本籍地、または届出人の所在地の市区町村役場です。横浜市の案内でも、死亡届は「死亡の事実を知った日から7日以内」とされています。
死亡届は、通常、医師が作成する死亡診断書と一体になった用紙を使用します。葬儀社が手続きの案内や提出代行を行うことも多いため、葬儀の打合せ時に確認しておくとよいでしょう。
死亡届の提出にあわせて、火葬許可申請を行います。火葬許可証がないと火葬を行うことができないため、葬儀日程にも関係する重要な手続きです。
2. 健康保険・介護保険の手続き
亡くなられた方が国民健康保険、後期高齢者医療制度、介護保険などに加入していた場合は、資格喪失や保険証返却などの手続きが必要になります。
横浜市では、国民健康保険に関する届出は原則として14日以内に区役所保険係へ行う案内がされています。介護保険についても、亡くなられた方の住民票がある区の区役所保険年金課で手続きが必要とされています。
確認すべきものとしては、次のような書類があります。
- 健康保険証
- 後期高齢者医療被保険者証
- 介護保険被保険者証
- 各種医療証
- 限度額適用認定証
- 障害者手帳や福祉関係の証書
保険証や医療証は、亡くなられた方の年齢や加入制度によって手続き先が異なります。市区町村役場や勤務先、健康保険組合などに確認しながら進めることが大切です。
3. 年金受給停止と未支給年金の確認
亡くなられた方が年金を受け取っていた場合、年金受給停止の手続きが必要になることがあります。
また、亡くなられた時点でまだ受け取っていない年金がある場合には、一定の遺族が未支給年金として請求できることがあります。日本年金機構では、年金を受けている方が亡くなった場合の手続きとして、「年金受給権者死亡届」と「未支給年金・未支払給付金請求書」に関する案内をしています。
年金関係では、次の点を確認します。
- 亡くなられた方が年金を受給していたか
- 年金証書があるか
- 未支給年金を請求できる遺族がいるか
- 遺族年金の対象になる可能性があるか
- 年金事務所や街角の年金相談センターでの手続きが必要か
年金は、亡くなられた方の加入歴や家族構成によって手続きが異なります。早めに年金事務所へ確認すると安心です。
4. 公共料金・携帯電話・各種契約の整理
亡くなられた方の生活に関係する契約も、順次整理する必要があります。
たとえば、次のようなものです。
- 電気
- ガス
- 水道
- 固定電話
- 携帯電話
- インターネット回線
- NHK
- 新聞
- クレジットカード
- サブスクリプション契約
- 賃貸住宅
- 介護施設
- 病院費用
これらは、すぐに相続財産の分配に直結するものではありませんが、放置すると料金が発生し続けることがあります。
ただし、電気・ガス・水道などは、同居家族がそのまま使用する場合もあります。その場合は、解約ではなく名義変更が必要になることがあります。
契約を整理するときは、請求書、通帳の引落し履歴、クレジットカード明細、メールアカウントなどを確認すると、契約の有無を把握しやすくなります。
5. 死亡後の手続きでは「記録」を残すことが大切です
死亡後の手続きでは、誰か一人の相続人が代表して支払いや解約を進めることがあります。
その場合は、次のような記録を残しておくと安心です。
- 支払った日
- 支払った金額
- 支払先
- 支払いの理由
- 領収書や明細
- どの口座から支払ったか
- 誰が立て替えたか
葬儀費用、病院費用、施設費用、公共料金、税金などは、後日、相続人間で精算が必要になることがあります。
相続人が複数いる場合には、「何にいくら支払ったのか」を分かるようにしておくことで、後の行き違いを防ぎやすくなります。
まとめ|死亡後の手続きは生活関係の整理から始めましょう
ご家族が亡くなられた後は、相続財産の分け方を考える前に、死亡届、火葬許可、保険、年金、公共料金、各種契約などの整理が必要になります。
まずは、次の順番で確認すると進めやすくなります。
- 死亡届・火葬許可の手続き
- 健康保険・介護保険の手続き
- 年金受給停止・未支給年金の確認
- 公共料金・携帯電話・各種契約の整理
- 支払い・解約・名義変更の記録を残す
死亡後の手続きと相続手続きは、重なり合いながら進んでいきます。
どこから手をつければよいか分からない場合は、まず書類や契約関係を整理し、必要に応じて専門家に相談することをおすすめします。
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