3-3. 相続関係説明図とは?作成するメリットと使い道
相続手続きでは、戸籍を集めて相続人を確認するだけでなく、その関係を分かりやすく整理することも重要です。
そのために作成される書類の一つが、相続関係説明図です。
相続関係説明図は、亡くなられた方と相続人との関係を図にまとめたものです。家系図に似た形式で、誰が相続人になるのかを一目で確認しやすくするために使われます。
この記事では、相続関係説明図の意味、作成するメリット、使い道について解説します。
1. 相続関係説明図とは
相続関係説明図とは、亡くなられた方を中心に、配偶者、子、親、兄弟姉妹などの関係を図で整理した書類です。
一般的には、次のような情報を記載します。
- 被相続人の氏名
- 被相続人の生年月日
- 被相続人の死亡年月日
- 相続人の氏名
- 相続人の生年月日
- 被相続人との続柄
- 亡くなっている親族の死亡年月日
- 代襲相続がある場合の関係
- 相続放棄をした人がいる場合の表示
相続関係説明図は、戸籍そのものではありません。
戸籍を読み取って、相続関係を分かりやすく整理した補助資料です。
2. 相続関係説明図を作成するメリット
相続関係説明図を作成するメリットは、相続関係を一目で把握しやすくなることです。
戸籍を何通も集めると、相続人が誰なのかを読み取るだけでも時間がかかることがあります。
特に、次のような場合には、相続関係説明図が役立ちます。
- 相続人が複数いる
- 前婚の子がいる
- 養子がいる
- 子が先に亡くなっており、孫が相続人になる
- 兄弟姉妹が相続人になる
- 甥・姪が相続人になる
- 戸籍の数が多い
- 相続人間で説明が必要になる
相続関係説明図があると、相続人同士で話し合いをするときにも、関係性を確認しやすくなります。
3. 相続手続きでの使い道
相続関係説明図は、主に次のような場面で使われます。
- 相続人の確認
- 遺産分割協議の準備
- 預貯金の相続手続き
- 不動産登記の準備
- 税理士や司法書士への資料共有
- 行政書士が相続手続きを整理する際の資料
- 法定相続情報一覧図を作成する前の整理
相続登記を行う場合にも、戸籍から法定相続人の範囲を確認する必要があります。法務省は、相続登記を申請する際には、被相続人の出生から死亡までの戸除籍謄本などを収集して、法定相続人の範囲や法定相続分の割合を確定する必要があると説明しています。
相続関係説明図は、その確認結果を分かりやすく整理する資料として役立ちます。
4. 法定相続情報一覧図との違い
相続関係説明図と似たものに、法定相続情報一覧図があります。
法定相続情報一覧図は、法定相続情報証明制度に基づき、戸籍一式とともに法務局へ申出を行うことで、登記官の認証文付きの写しが交付されるものです。法務局は、相続人が相続関係を一覧に表した図と戸除籍謄本等を登記所に提出し、一覧図の内容が民法に適合することを確認したうえで、認証文付きの写しを交付する制度として案内しています。
一方、相続関係説明図は、法務局の認証を受けるものではありません。
簡単にいうと、次のような違いがあります。
- 相続関係説明図:相続関係を整理するための説明資料
- 法定相続情報一覧図:法務局で認証を受け、各種相続手続きで戸籍一式の代わりに利用できる資料
どちらも相続関係を図にする点では似ていますが、法的な利用場面が異なります。
5. 相続関係説明図を作る際の注意点
相続関係説明図は、戸籍の内容に基づいて正確に作成する必要があります。
家族の記憶や聞き取りだけで作成すると、相続人が漏れる可能性があります。
注意したい点は次のとおりです。
- 戸籍に基づいて作成する
- 被相続人の出生から死亡までの戸籍を確認する
- 前婚の子を見落とさない
- 養子を見落とさない
- 認知した子を見落とさない
- 代襲相続人を確認する
- 兄弟姉妹相続では父母の戸籍も確認する
- 相続放棄者がいる場合の扱いに注意する
相続関係説明図に誤りがあると、その後の遺産分割協議書や名義変更手続きにも影響することがあります。
6. 行政書士に相談できること
行政書士は、相続人調査のための戸籍収集、戸籍内容の確認、相続関係説明図の作成をサポートできます。
相続関係説明図は、相続手続きを整理するうえで非常に役立つ書類です。
特に、相続人が多い場合、兄弟姉妹や甥・姪が関係する場合、前婚の子や養子がいる場合などは、専門家が図に整理することで、手続き全体が分かりやすくなります。
まとめ|相続関係説明図は相続関係を整理するための重要な資料です
相続関係説明図は、亡くなられた方と相続人との関係を図で示す資料です。
重要なポイントは次のとおりです。
- 戸籍をもとに相続人関係を整理する
- 相続人が誰かを分かりやすく確認できる
- 遺産分割協議や名義変更手続きの準備に役立つ
- 法定相続情報一覧図とは異なる
- 誤りがあると手続きに影響する
相続手続きを円滑に進めるためには、戸籍を集めるだけでなく、相続関係を分かりやすく整理しておくことが大切です。
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