12-4. 遠方に住んでいても横浜・神奈川の相続手続きは依頼できるか
亡くなられた方が横浜市や神奈川県内に住んでいた場合、または神奈川県内に不動産や預貯金口座がある場合、相続人が遠方に住んでいても相続手続きが必要になります。
相続人が東京、大阪、名古屋、北海道、九州、海外などに住んでいる場合でも、横浜・神奈川の相続手続きを専門家に依頼して進めることは可能です。
この記事では、遠方に住んでいる方が横浜・神奈川の相続手続きを依頼する場合の進め方と注意点について解説します。
1. 遠方に住んでいても相続手続きは進められます
相続手続きでは、相続人全員が横浜・神奈川に来なければならないわけではありません。
戸籍収集、財産調査、遺産分割協議書の作成、金融機関手続き、不動産登記の準備などは、郵送、電話、メール、オンライン面談を利用して進められる場合があります。
相続人が遠方に住んでいる場合でも、次のような方法で手続きを進めます。
- 必要書類を郵送でやり取りする
- 本人確認書類を提出する
- 委任状を作成する
- 電話やオンラインで内容を確認する
- 遺産分割協議書を郵送で署名押印する
- 印鑑証明書を取得して返送する
実際に来所できない場合でも、手続きの多くは書類のやり取りで対応できます。
2. 戸籍は郵送で取得できる場合があります
相続手続きに必要な戸籍は、本籍地の自治体へ郵送請求できる場合があります。
横浜市も、除籍謄本や改製原戸籍謄本などについて、郵送請求による取得手続きを案内しています。
(出典:「除籍謄本・改製原戸籍謄本などを郵送請求する」横浜市)
また、戸籍証明書等の広域交付制度により、本籍地以外の市区町村窓口で一定の戸籍証明書を取得できる場合もあります。
ただし、横浜市は、広域交付について郵送やオンライン申請では請求できないこと、戸籍の附票や一部の戸籍・除籍は対象外であることを案内しています。
(出典:「戸籍証明書の広域交付について」横浜市)
遠方に住んでいる場合には、広域交付で取得できるものと、本籍地へ郵送請求が必要なものを分けて考える必要があります。
3. 不動産が神奈川県内にある場合
相続財産に神奈川県内の不動産がある場合には、その不動産について相続登記が必要になります。
相続登記は、不動産の所在地を管轄する法務局で行う手続きです。
横浜地方法務局は、不動産登記の管轄区域を支局・出張所ごとに案内しています。
(出典:「横浜地方法務局 不動産登記/商業・法人登記の管轄区域一覧」横浜地方法務局)
相続登記の申請代理は司法書士の業務ですが、行政書士は、戸籍収集、財産目録、遺産分割協議書など、相続登記の前提となる資料整理をサポートできます。
遠方に住んでいる場合でも、行政書士と司法書士が連携することで、不動産の所在地に応じた手続きを進めやすくなります。
4. 遺産分割協議書は郵送で署名押印できます
相続人が遠方にいる場合でも、遺産分割協議書を作成することは可能です。
相続人全員が同じ場所に集まる必要はありません。
内容を電話、メール、オンライン面談などで確認したうえで、遺産分割協議書を郵送し、各相続人が署名押印して返送する方法があります。
注意点は次のとおりです。
- 協議内容を事前に十分説明する
- 財産目録を添付する
- 署名押印箇所を明確にする
- 実印で押印してもらう
- 印鑑証明書を同封してもらう
- 書類は追跡できる方法で郵送する
- 返送期限を余裕を持って設定する
書類に不備があると、再度郵送でやり取りする必要があり、時間がかかります。
そのため、最初に協議内容と必要書類を丁寧に整理することが重要です。
5. 金融機関手続きも郵送対応できる場合があります
預貯金の相続手続きでは、金融機関ごとに対応方法が異なります。
窓口での手続きが必要な場合もあれば、郵送で進められる場合もあります。
相続手続きで確認すべきことは次のとおりです。
- どの金融機関に口座があるか
- 相続専用窓口があるか
- 郵送対応が可能か
- 所定の相続届が必要か
- 戸籍一式が必要か
- 法定相続情報一覧図が利用できるか
- 遺産分割協議書が必要か
- 相続人全員の印鑑証明書が必要か
複数の金融機関に口座がある場合には、必要書類を共通化できるものと、金融機関ごとに必要なものを整理しておくと効率的です。
6. 海外在住の場合は署名証明・在留証明に注意する
相続人が海外に住んでいる場合、日本の印鑑証明書を取得できないことがあります。
この場合、在外公館で発行される署名証明や在留証明が必要になることがあります。
外務省は、署名証明について、日本に住民登録をしていない海外在留者に対し、日本の印鑑証明に代わるものとして、日本での手続のために発給される証明であると説明しています。また、署名証明には、私文書と綴り合わせる形式と、署名を単独で証明する形式があり、どちらを利用するかは提出先に確認する必要があると案内しています。
(出典:「在外公館における証明」外務省)
ただし、署名証明の形式は提出先によって求められるものが異なる場合があります。
不動産登記や金融機関手続きがある場合には、署名証明を取得する前に、提出先や専門家に確認することが大切です。
7. 行政書士に依頼できること
遠方に住んでいる方が横浜・神奈川の相続手続きを進める場合、行政書士は次のようなサポートを行うことができます。
- 戸籍収集
- 相続人調査
- 相続関係説明図の作成
- 法定相続情報一覧図の作成支援
- 財産目録の作成
- 遺産分割協議書の作成
- 預貯金手続きの書類整理
- 自動車の名義変更・廃車手続き
- 司法書士、税理士、弁護士との連携
遠方に住んでいる場合には、現地の役所や金融機関に何度も行くことが難しいため、手続きの段取りを専門家に依頼するメリットがあります。
まとめ|遠方からでも横浜・神奈川の相続手続きは進められます
相続人が遠方に住んでいても、横浜・神奈川の相続手続きを進めることは可能です。
重要なポイントは次のとおりです。
- 相続人全員が横浜・神奈川に来る必要はない
- 戸籍は郵送請求できる場合がある
- 広域交付で取得できる戸籍と取得できない戸籍がある
- 遺産分割協議書は郵送で署名押印をそろえられる
- 不動産がある場合は神奈川県内の管轄法務局を確認する
- 海外在住者がいる場合は署名証明や在留証明に注意する
- 行政書士に依頼することで遠方からでも手続きを整理しやすくなる
遠方にお住まいで横浜・神奈川の相続手続きにお困りの場合は、まず必要書類と手続きの全体像を整理するところから始めましょう。
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- 横浜・神奈川で相続手続きを相談する際のポイント
- 横浜市で相続手続きを進める場合の基本的な流れ
- 神奈川県内に不動産がある場合の相続手続き
- 相続人が遠方にいる場合の遺産分割協議書の作成方法
出典・参考情報
- 「除籍謄本・改製原戸籍謄本などを郵送請求する」横浜市
除籍謄本・改製原戸籍謄本などの郵送請求手続きが案内されています。 - 「戸籍証明書の広域交付について」横浜市
広域交付の対象、郵送・オンライン不可、対象外証明書などが案内されています。 - 「横浜地方法務局 不動産登記/商業・法人登記の管轄区域一覧」横浜地方法務局
神奈川県内の不動産登記管轄が案内されています。 - 「在外公館における証明」外務省
海外在住者の署名証明、在留証明などについて案内されています。
