12-2. 横浜市で相続手続きを進める場合の基本的な流れ
横浜市で相続手続きを進める場合も、相続の基本的な流れは全国共通です。
ただし、実際には、戸籍をどこで取得するか、不動産がどこにあるか、固定資産税関係の資料をどこで確認するか、相談先をどう選ぶかなど、横浜市内での具体的な手続き先を確認する必要があります。
この記事では、横浜市で相続手続きを進める場合の基本的な流れを解説します。
1. 遺言書の有無を確認する
相続手続きでは、まず遺言書があるかどうかを確認します。
遺言書がある場合には、原則としてその内容に沿って相続手続きを進めます。
遺言書がない場合には、相続人全員で遺産分割協議を行い、誰がどの財産を取得するかを決めます。
自宅で自筆証書遺言が見つかった場合には、家庭裁判所での検認が必要になる場合があります。
一方、公正証書遺言や、法務局で保管された自筆証書遺言については、検認が不要とされる場合があります。
(出典:「遺言書の検認」裁判所)
2. 戸籍を集めて相続人を確認する
次に、亡くなられた方の戸籍を集めて、法律上の相続人を確認します。
相続手続きでは、死亡の記載がある戸籍だけでなく、出生から死亡までの戸籍、除籍謄本、改製原戸籍などが必要になることがあります。
横浜市に本籍がある戸籍については、市内のどの区役所・行政サービスコーナーでも請求できるとされています。ただし、除籍謄本や除籍抄本は、行政サービスコーナー、オンライン、コンビニでは請求できず、区役所窓口または郵送で請求する必要があります。
(出典:「戸籍謄本などを窓口で請求する」横浜市)
また、横浜市は、除籍謄本や改製原戸籍謄本などの郵送請求について案内しており、郵送請求に必要な書類や手数料を確認できます。
(出典:「除籍謄本・改製原戸籍謄本などを郵送請求する」横浜市)
相続人調査は、相続手続きの土台になる作業です。
前婚の子、養子、認知した子、兄弟姉妹、甥・姪などが関係する場合には、特に丁寧な戸籍確認が必要になります。
3. 財産を調査して財産目録を作成する
相続人を確認したら、亡くなられた方の財産を調べます。
確認する主な財産は次のとおりです。
- 預貯金
- 不動産
- 株式・投資信託
- 生命保険
- 自動車
- 貴金属
- 借入金
- ローン
- 未払金
横浜市内に不動産がある場合には、固定資産税納税通知書、固定資産評価証明書、名寄帳、登記事項証明書などを確認します。
横浜市は、固定資産に関する証明書として、固定資産評価証明書、公課証明書、名寄帳兼課税台帳、資産証明書などを案内しており、名寄帳兼課税台帳は相続時の参考資料として利用されるものとされています。
(出典:「固定資産に関する証明書」横浜市)
財産を一覧にした財産目録を作成しておくと、遺産分割協議や相続税確認、専門家への相談が進めやすくなります。
4. 遺産分割協議を行う
遺言書がない場合や、遺言書に記載されていない財産がある場合には、相続人全員で遺産分割協議を行います。
遺産分割協議では、誰がどの財産を取得するかを決めます。
たとえば、次のような内容です。
- 預貯金を誰が取得するか
- 自宅不動産を誰の名義にするか
- 株式や投資信託をどう分けるか
- 自動車を誰が引き継ぐか
- 借金や未払金をどう整理するか
- 後から見つかった財産をどう扱うか
遺産分割協議は、相続人全員の合意が必要です。
合意内容は、遺産分割協議書として書面に残します。
5. 財産ごとの名義変更・解約手続きを行う
遺産分割協議がまとまったら、財産ごとの手続きを進めます。
主な手続きは次のとおりです。
- 銀行口座の解約・払戻し
- 不動産の相続登記
- 株式・投資信託の相続手続き
- 自動車の名義変更・売却・廃車
- 生命保険金の請求
- 公共料金や契約関係の解約・名義変更
不動産の相続登記は司法書士の業務です。
相続登記は2024年4月1日から義務化されており、不動産を相続したことを知った日から3年以内に申請する必要があります。
(出典:「相続登記の申請義務化に関するQ&A」法務省)
自動車の名義変更や廃車手続きは、行政書士に相談しやすい分野です。
6. 相続税がかかるか確認する
相続財産の内容によっては、相続税の申告が必要になる場合があります。
相続税がかかるかどうかは、預貯金、不動産、株式、生命保険金、借金、葬儀費用、法定相続人の数などによって判断します。
相続税の申告が必要な場合には、税理士へ相談する必要があります。
特に横浜市内や神奈川県内の都市部に不動産がある場合、預貯金だけを見ると相続税がかからないように見えても、不動産評価を含めると申告が必要になる可能性があります。
不安がある場合には、早めに税理士へ確認しましょう。
7. 行政書士に相談できること
行政書士は、横浜市で相続手続きを進める際に、戸籍収集、相続人調査、相続関係説明図、財産目録、遺産分割協議書の作成、預貯金や自動車の手続き整理などをサポートできます。
不動産登記は司法書士、相続税申告は税理士、争いがある場合は弁護士と連携して進めます。
相続手続き全体の入口として、まず行政書士に相談し、必要な専門家を整理する方法もあります。
まとめ|横浜市での相続手続きは、戸籍・財産・不動産を順番に整理しましょう
横浜市で相続手続きを進める場合には、次の流れで整理すると分かりやすくなります。
- 遺言書の有無を確認する
- 戸籍を集めて相続人を確認する
- 財産調査を行い、財産目録を作成する
- 遺産分割協議を行う
- 預貯金、不動産、自動車など財産ごとの手続きを進める
- 相続税がかかるか確認する
- 必要に応じて行政書士、司法書士、税理士、弁護士と連携する
横浜市で相続手続きを進める際は、まず資料を整理し、どの手続きが必要かを確認することが大切です。
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- 横浜・神奈川で相続手続きを相談する際のポイント
- 神奈川県内に不動産がある場合の相続手続き
- 財産目録とは?預貯金・不動産・株式・借金の整理方法
- 相続人調査とは?戸籍収集の方法と注意点
出典・参考情報
- 「遺言書の検認」裁判所
自筆証書遺言の検認、公正証書遺言等の検認不要の扱いが案内されています。 - 「戸籍謄本などを窓口で請求する」横浜市
横浜市に本籍がある戸籍証明書の窓口請求について案内されています。 - 「除籍謄本・改製原戸籍謄本などを郵送請求する」横浜市
除籍謄本・改製原戸籍謄本などの郵送請求手続きについて案内されています。 - 「固定資産に関する証明書」横浜市
固定資産評価証明書、名寄帳兼課税台帳などについて案内されています。 - 「相続登記の申請義務化に関するQ&A」法務省
相続登記の義務化と3年以内の申請義務について説明されています。
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横浜・神奈川で相続手続きを相談する際のポイント/神奈川県内に不動産がある場合の相続手続き/財産目録とは?
神奈川県内に不動産がある場合の相続手続き
相続財産の中に神奈川県内の不動産がある場合、預貯金や自動車とは別に、不動産特有の確認と手続きが必要になります。
不動産は、所在地、地番、家屋番号、所有者、共有持分、固定資産税評価額、抵当権の有無などを確認しなければなりません。
また、不動産を相続した場合には、相続登記の申請が必要になります。
この記事では、神奈川県内に不動産がある場合の相続手続きについて解説します。
1. まず不動産の所在地を確認する
不動産がある場合には、まず所在地を確認します。
確認資料としては、次のようなものがあります。
- 固定資産税納税通知書
- 固定資産評価証明書
- 名寄帳
- 登記事項証明書
- 権利証
- 登記識別情報通知
- 売買契約書
- 住宅ローン関係書類
住所と登記上の地番は異なることがあります。
自宅の住所だけで判断せず、固定資産税通知書や登記事項証明書で正確に確認することが大切です。
横浜市内に不動産がある場合、横浜市は固定資産評価証明書、公課証明書、名寄帳兼課税台帳、資産証明書などの固定資産関係証明書を案内しています。名寄帳兼課税台帳は相続時の参考資料として利用されるものとされています。
(出典:「固定資産に関する証明書」横浜市)
2. 登記事項証明書で名義を確認する
不動産の名義を確認するには、登記事項証明書を取得します。
登記事項証明書では、次の点を確認します。
- 所有者が亡くなられた方になっているか
- 共有者がいるか
- 持分割合はいくらか
- 抵当権が設定されているか
- 土地と建物の両方があるか
- 登記簿上の住所が最後の住所とつながるか
- 前の相続登記が未了になっていないか
古い不動産では、親や祖父母の名義のままになっていることもあります。
この場合、今回の相続だけでなく、過去の相続関係も整理する必要があり、手続きが複雑になることがあります。
3. 管轄の法務局を確認する
不動産の相続登記は、不動産の所在地を管轄する法務局で行います。
神奈川県内の不動産については、横浜地方法務局の本局、支局、出張所が管轄します。
横浜地方法務局は、不動産登記・商業法人登記の管轄区域一覧を公表しており、横浜市内でも区によって管轄が分かれる場合があります。
(出典:「横浜地方法務局 不動産登記/商業・法人登記の管轄区域一覧」横浜地方法務局)
不動産が複数の市区町村にある場合には、それぞれの所在地に応じて確認します。
4. 相続登記の義務化に注意する
不動産を相続した場合には、相続登記を行う必要があります。
相続登記は2024年4月1日から義務化されています。
法務省は、相続人は、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記をすることが法律上の義務になったと案内しています。
(出典:「相続登記の申請義務化に関するQ&A」法務省)
また、2024年4月1日より前に相続した不動産についても、相続登記義務化の対象とされています。
(出典:「不動産の相続登記義務化」政府広報オンライン)
相続登記をしないまま放置すると、次の相続で相続人が増え、手続きがさらに難しくなることがあります。
5. 誰が不動産を取得するかを決める
遺言書がある場合には、原則として遺言書の内容に従って不動産を引き継ぎます。
遺言書がない場合には、相続人全員で遺産分割協議を行い、誰が不動産を取得するかを決めます。
主な選択肢は次のとおりです。
- 相続人の一人が取得する
- 配偶者が自宅を取得する
- 共有名義にする
- 売却して代金を分ける
- 一人が取得し、他の相続人へ代償金を支払う
不動産を共有にすると、将来の売却、賃貸、修繕、建替え、次の相続で問題が生じることがあります。
共有にするかどうかは慎重に判断する必要があります。
6. 相続登記は司法書士と連携する
相続登記の申請代理や登記申請書作成は司法書士の業務です。
行政書士は、相続登記そのものを代理することはできません。
一方で、行政書士は相続登記の前提となる次のような書類整理をサポートできます。
- 戸籍収集
- 相続人調査
- 相続関係説明図の作成
- 法定相続情報一覧図の作成支援
- 財産目録の作成
- 遺産分割協議書の作成
- 司法書士へ引き継ぐ資料の整理
神奈川県司法書士会では、相続登記に関する相談窓口や地域別ホットラインを案内しています。
(出典:「相続登記はお済みですか?」神奈川県司法書士会)
不動産がある相続では、行政書士と司法書士が連携して進めることで、手続きを整理しやすくなります。
7. 相続税にも注意する
神奈川県内、特に横浜市、川崎市、鎌倉市、藤沢市、逗子市、葉山町などでは、不動産評価が相続税に影響することがあります。
相続税がかかるかどうかは、預貯金、不動産、株式、生命保険金、借金、葬儀費用、法定相続人の数などを総合して判断します。
不動産の相続税評価は税理士の専門分野です。
相続税がかかる可能性がある場合には、遺産分割協議書を作成する前に税理士へ相談した方がよいことがあります。
まとめ|神奈川県内の不動産相続は、所在地・名義・登記を早めに確認しましょう
神奈川県内に不動産がある場合には、不動産特有の確認と手続きが必要です。
重要なポイントは次のとおりです。
- 固定資産税通知書や登記事項証明書で不動産を確認する
- 名義、共有持分、抵当権の有無を確認する
- 管轄の法務局を確認する
- 相続登記は原則3年以内に申請する
- 誰が不動産を取得するかを遺産分割協議で決める
- 登記は司法書士、前提書類の整理は行政書士が支援できる
- 相続税がかかる可能性がある場合は税理士に相談する
不動産がある相続では、放置せず、早めに資料を集めて専門家に相談することが大切です。
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- 相続登記は誰に依頼するべきか|行政書士と司法書士の役割分担
- 横浜市で相続手続きを進める場合の基本的な流れ
- 空き家を相続した場合に確認すべきこと
出典・参考情報
- 「固定資産に関する証明書」横浜市
固定資産評価証明書、名寄帳兼課税台帳などが案内されています。 - 「横浜地方法務局 不動産登記/商業・法人登記の管轄区域一覧」横浜地方法務局
神奈川県内の不動産登記管轄が案内されています。 - 「相続登記の申請義務化に関するQ&A」法務省
相続登記義務化の内容、3年以内の申請義務、過料の可能性などが説明されています。 - 「不動産の相続登記義務化」政府広報オンライン
義務化前に発生した相続も対象であることなどが案内されています。 - 「相続登記はお済みですか?」神奈川県司法書士会
相続・遺言ホットラインについて案内されています。
